こういう事も起こるんだけれど

一般に格闘技というのは殴る蹴るで決着をつけるスポーツである以上、どうしても事故というのは発生してしまう可能性がありますし、プロレス界だとよく知られているのは1997年に日本初のプロレス界(しかも女子プロレス)でのリング禍として知られているプラム麻里子選手の死亡事故とか2009年に起こった三沢光晴選手の死亡事故がありますが、ボクシング界でもこんなことがあったそうですね。

「バンタム級・穴口一輝選手が死去、23歳…昨年12月のタイトルマッチ後に右硬膜下血腫で手術」
https://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20240202-OYT1T50158/
「ボクシング穴口一輝選手の死去受け、JBC事務局長「穴口選手の死を無駄にせず、再発防止に努めたい」」
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d512a98ed35150b26378d1d1e6df89501280085

昨年12月26日に有明アリーナで行われた井上尚弥VSマーロン・タパレスのスーパーバンタム級4団体(WBC、WBA、IBF、WBO)王座統一戦のセミファイナルとして行われた日本バンタム級タイトルマッチで堤聖也選手に判定で敗れた穴口一輝選手が試合終了後に倒れてしまい、開頭手術を受けたものの、結局2月2日に亡くなってしまったそうですが、考えてみればボクシングというのもこういう事が起こりうるんですよね。
それにこれがアマチュアボクシングだったら選手は試合でも頭部の事故防止のためのヘッドギア着用が義務付けられているのですが、プロボクシングの場合はそういった義務もありませんから(せいぜいスパーリングの時に装着するくらい)、頭部に打撃を受けたりするとこういったことがあるわけだし、引退後にパンチドランカーの症状に悩み続ける選手も多いと言いますからね。

いや、ボクシングというのは確かに昔と比べれば選手の安全にかなり気を使っているとは思うんですよね。ただ団体によって若干ルールが違う部分があって例えば日本が加盟しているプロ4団体のうちWBCとWBOではスリーノックダウン制(1ラウンド中に3回ダウンしたら試合終了)なのに対してWBAとIBFは何度ダウンしても試合を停めないフリーノックダウン制ですし(だから王座統一戦はどういうルールを採用するかも問題になる)。
なんかJBCは「再発防止に努めたい」と言っているようですが、こういった事故というのは何も日本ばかりで起こっているわけではないのですからそれこそ世界各国の連盟やプロ団体は協力し合って例えば「ラウンド数に関わらず累計で5回ダウンしたら試合を停止する」みたいなルールを作ってもいいのではないか、という気もしますが。
いずれにせよ本当にこういう事故は起こってほしくないものですね。

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